導入企業様の声
「行く予定のなかった場所」が滞在体験を広げる。星野リゾート トマムのデジタル周遊施策
②ファミリー層以外のお客様へのアプローチ
②これまで把握できなかった敷地内の回遊をデータで可視化
雲海テラスやミナミナビーチ、ファームエリア、水の教会など、約1000haの広大な敷地にさまざまなスポットが点在する星野リゾート トマム。
2026年の夏、敷地内を楽しみながら巡ってもらうきっかけとして、デジタルスタンプラリー「スマペタ」を活用した周遊企画を実施いただきました。
企画を担当された白井華奈様に、スマペタを選んだ理由や実施後の手応え、取得したデータを今後どう活かしていきたいかを伺いました。
開催概要
| イベント名 | TOMAMU ストーリー・ウォーク ~巡って、知って、トマムを再発見~ |
|---|---|
| 主催企業・団体 | 株式会社星野リゾート・トマム |
| 開催期間 | 2026年6月1日〜7月31日 |
| スポット数 | 10ミッション |
| 特典 | 星野リゾート トマム 限定お菓子、リゾナーレ トマム ペア宿泊ご招待 |
企画の目的と背景
今回、星野リゾート トマム様からご相談いただいたのは、大きく2つの課題ついてでした。
1つ目は、主要エリア以外にも足を運んでもらうこと。
これまでもSNSやウェブサイトでの情報発信、館内での案内を行っていましたが、広い敷地内に点在するスポットの魅力をどう知ってもらい、実際の周遊につなげるかには、まだ伸びしろを感じていたといいます。
2つ目は、ファミリー層以外との接点を増やすこと。
企画の発端としては、デジタルとの親和性からZ世代も意識されていました。将来的にファミリー層になっていく世代にもトマムを知ってもらい、「行ってみたい」と思うきっかけをつくりたいという狙いです。
こうした背景から、現地でより能動的に楽しみながら周遊してもらえるデジタル施策の検討が始まりました。
複数のサービスを比較するなかで、スマペタを選んだ理由は?
星野リゾート トマム白井様
最初は「デジタルスタンプラリー」という枠で探していました。そのなかで、各スポットにミッションを設定できると知って、「トマムと親和性が高いのではないか」と思ったのがきっかけです。
比較するなかでポイントになったのは、大きく3つ。
- アプリをダウンロードしなくても参加できること
- コスト面
- ミッションラリーを提供していること
社内では、単発の施策にとどまらず「今後さまざまな企画やイベントへ横展開できる拡張性があるか」「取得したデータを次の施策や運用の改善に活かしていけるか」といった継続的な活用価値も確認されました。
そこで、システムの手軽さや柔軟性を活かせば、今後の滞在施策やデータ分析にも応用・展開しやすいことを説明。最終的に承認を得ました。
企画内容と体験設計
スマペタには、指定された場所でQRコードやGPSでチェックインしてスタンプを集める「スタンプラリー」と、スポットごとに異なるミッションを設定できる「ミッションラリー」があります。
今回、星野リゾート トマムで採用いただいたのは後者のミッションラリーです。

設定いただいた10ミッションの内訳
- クイズ:5
- 写真撮影:1
- スポットへの来訪:1
- レシート読み取り:2
- 公式SNSのフォロー:1
雲海テラス、ミナミナビーチ、森のレストラン ニニヌプリ、Lounge yukkuyukku、ファームエリア、朝の水の教会、トマムワインハウスなど、敷地内のさまざまな場所にミッションを設定いただきました。
通常のスタンプラリーは、指定された場所を訪れてスタンプを集めることが中心です。
一方、ミッションラリーならその場所で起こしてほしい行動まで設定できます。
「ここへ行ってほしい」だけでなく、「そこで何をしてほしいか」まで組み込めるため、周遊の先にある行動変容まで設計しやすいのが特徴です。

ミッションラリーの実施結果
- 参加者:約1,000名
- 獲得されたスタンプ:約2700個
- スタンプ獲得者の平均獲得数:約5個
参加人数だけでなく、実際にスタンプを取得した方が平均5.0個のミッションに参加したことからも、複数スポットへの周遊と体験が生まれたことが分かります。
実際にやってみて、どのような手応えがありましたか?
星野リゾート トマム白井様
当初、参加者1,000人くらいを見込んでいたので、目標到達できたのはすごく良かったです。
導入前は、「本当にお客様がスタンプラリーに参加して敷地内を回ってくれるのか」という参加率や回遊への不安がありましたが、アンケートでも「スタンプラリーがなかったら行っていなかった場所だったが、参加してよかった」というコメントもいただき、嬉しい結果となりました。
また今回、単に訪問スポットの数が増えたという変化だけではありません。
トマムワインハウスについても、「行く予定はなかったけれど、行ってみたらおいしいワインが飲めてよかった」という声がいくつかあり、単にスポットを巡ってもらうだけではなく、そこで新しい魅力を知ってもらえたことが嬉しかったですね。
回遊を促すという当初の目的から、もう一歩先の体験までつくれたのかなと思っています。
こうした予定外の発見や、新しい体験の積み重ねは、滞在全体の満足度を高めるきっかけにもなります。その先の「また来たい」「誰かに勧めたい」という気持ちにつながれば、リピートやリファラルにも広がっていきそうです。
取得データと回遊傾向
今回取得できたのは、参加人数やスタンプ数だけではありません。
どのミッションを、どの順番で取得したのかまでデータとして残りました。

単に「どのスポットが人気だったか」ではなく、「どこを起点に、そのあとどこへ動いたのか」まで見えるようになった形です。
取得したデータは、今後どのように活用していきたいですか?
星野リゾート トマム白井様
動線データは、これまで収集する機会がありませんでした。
今回得られた参加元データやエリアごとの回遊データを活用し、お客様の「滞在中の行動パターン」をより具体的に可視化・更新していきたいと考えています。
どの時間帯にどのエリアへ移動しているかを把握することで、案内の設置場所の最適化や、時間帯別のコンテンツ提案・導線設計に活かしていく予定です。
スタンプラリー以外の企画をやるときにも、設計に役立つデータだと思います。プランを考えるときのカスタマージャーニーマップを作る材料にもなりそうです。
最初に立ち寄る人が多い場所が分かれば、そこを次の周遊を生み出す起点として考えられます。
さらに、その後の移動まで確認できれば、「この場所で次のスポットを案内する」といった導線設計にも活用できます。
人気スポットを把握するだけでなく、起点や分岐まで見つけられることが、スマペタを使うメリットの一つでもあります。
振り返りと今後の展開
今回のデータからは、成果だけでなく、次回の施策を考えるためのヒントも見つかりました。
データから見えたポイント
- 獲得数は「0個」と、特典を受け取れる「6個」に二分される傾向が見えた
- 参加後の「最初の1個」と、特典までの途中に次の工夫の余地が見えた
参加人数だけを見ていれば分からなかった、参加後の動きです。
今回の結果を踏まえて、次回に変えてみたいことはありますか?
星野リゾート トマム白井様
特典は次回、もう少し段階をつけたいと思っています。
デジタル版の特典も何かあるといいなと。例えば1個で受け取れる待ち受け画像のようなものであれば、デジタル上で完結しますし、最初の1個を取るきっかけにもできそうです。
今回はZ世代向けにこだわっていましたが、開催時期によってターゲットにする層を変えてみたり、もう少し考えたいなとも思いました。
個人的には、2回目以降もやりたいなと思っています。
1回目の実施結果が残ったことで、次回からは施策を変えた前後を比較できます。
例えば、
- 最初のスタンプを獲得した人の割合
- 一人あたりの平均獲得数
- 特典まで到達した人の割合
など、同じ指標を追うことで、「告知を変えたら最初の1個が増えた」「特典を変えたら周遊数が伸びた」といった変化も確認できます。
実施して終わるのではなく、前回のデータを基準にしながら改善を重ねられることも、デジタルで周遊施策を行うメリットです。
今回のデジタルスタンプラリーで生まれたのは、スポットからスポットへの移動だけではありません。
「スタンプラリーがなければ行っていなかった場所」で、「行ってよかった」と思える体験に出会う。そんな予定外の発見が、滞在のなかに加わりました。
さらに、そのときのお客様の動きがデータとして残ったことで、次はどんなきっかけをつくるか、どこを変えるかまで具体的に考えられるようになっています。
周遊を促す → 新しい体験に出会う → その動きをデータで振り返る → 次の施策を改善する。
今回の実施で得られたお客様の声とデータが、次の周遊施策を考える土台になっていきそうです。
ミッションラリーの詳細についてはお問い合わせフォームよりご連絡ください。